

しんちゃんの教師物語(24)
ご無沙汰してます。しんちゃんです。
今回はグループプロジェクトとアセスメント・評価について!
しんちゃんは自分でコースデザインができるようになって、
学生が一人でする(例えば、ブログを書くとか)プロジェクトもしていましたが、
途中からポッドキャストやビデオをグループで作るというグループプロジェクトを
取り入れるようになりました。
一人 ではなく何人かとコミュニケーションをとりながら協力して行う活動は、
ことばの学習において、いろいろな教育の可能性を秘めている
としんちゃんは思っているからです。
この活動では、同じコースをとっている学生と小グループを組むだけでなく、
協力校(日本だけでなく、台湾やブラジルなどとも!)の学生とも
小グループを組んでやることが多いです。
でも、これがなかなか大変で…。
今回は、どのように今のようなグループプロジェクトの形式と評価をすることになったか、
その経緯を書いてみたいと思います!
まず、グループプロジェクトを始めてしばらくすると、
学生からグループプロジェクトはめんどくさいという意見が…。
一人だと自分のペースで進められるが、グループだとお互いの調整が大変!
という学生評価があったのです。
(もちろんこういうコースの学生評価はコースが終わった後に匿名でされるものです。
この学生評価は教員の評価にも大きくつながり、
この学生評価がよくないと仕事を続けられなくなることも!)
確かにそうだなと思ったので、グループプロジェクトの目的に、
異なる背景を持つ学生といっしょに仕事をすることを学ぶことという項目を
しっかりと明示するようにしました。
授業でこの目的を説明をする際には、
この「異なる背景」というのは日本とアメリカの学生の違いだけを指しているのではなく、
みんなの専攻、学年、国籍、学習スタイルなどなどすべての違いも含んでいる
ということをしっかり確認するようにしています。
次に、グループメンバーの組み方。
リーダーシップがありそうな学生、学生の性格や日本語のクラスのできなどを考えて
しんちゃんがグループを組んだことが1-2回ありました。
この場合、最後までコミュニケーションがうまくいっているグループはいいのですが、
途中で何かの理由でうまくいかなくなった場合、
「先生がグループを組んだからうまくいかなかった」
「友達としたかったのに、そもそもどうして先生は
こういうグループメンバーで組んだのか知りたい」
というような学生評価をもらったこともあります。
それ以来しんちゃんがプロジェクトのグループメンバーを組むことはありません。
今どうやってグループプロジェクトのグループを組んでいるのか?
今はオンラインのgoogleシートを使って、
好きなグループに自分の名前を書いてもらうようにしています。
いっしょにしたい人は同じグループになるように名前を書き込みますし、
だれとしてもいいと思っている人は、
だれでもいい人用に別に名前を書く欄があるのでそこに名前を書き込んでもらいます。
そこに名前を書いた学生は、全ての学生が名前を書き込んだ段階で、
基本的にしんちゃんが上から空いているところに名前を入れていきます。
次に問題になったのがグループワークの評価。
当初は最後の作品のみを教員とクラスメートで評価していたのですが、
途中で、ある学生がほとんど仕事をしなかったとか、
わたしがほとんど一人でやったというようなグループがたまに現れ、
そのグループは最終作品の評価が同じようになされることに不満を持っている
というコメントが。
しんちゃんは、ふむふむと思い、それ以降(といってももう15年以上前?)
グループワークも評価の対象に入れることにしました。
でも一体どうやって?
最初は、学期末にグループワークはうまくいったかどうか、
点数とコメントで学生に評価してもらいましたが、
どうも点数の厳しさが学生によってまちまち。
学生のコメントを読み込んでいくと、
そもそもグループワークの何を評価しているのかが学生によって違うことがわかりました。
そのため、プロジェクトの前にグループワークをする時に大切なことは何かについて
小グループで話し合いをし、
それをもとにグループワークの最終評価の基準を設定することにしました。
今は最終評価でその評価基準をもとに、
誰が何をしたか、それぞれの仕事ぶりは?
グループワークはどうだったかなど思うところを
(自己評価も含めて)記述式で書いてもらっています。
毎年ほとんどのグループはグループワークはそれなりにうまくいったと感じているようですが、ごくたまにうまくいかなかったと感じているグループがあります。
そのグループは誰かが仕事をしなかったということが多いようです。
その場合、その学生のグループワークの点数を引くようにしています。
ただ、ここで問題なのが仕事をしなかった学生の自己評価です。
この学生が自分でも仕事をしなかったことを認めていればまだよいのですが、
自分はさも仕事をしたように評価してくる学生が(ごく稀に)います。
最終グループ評価でグループの他の複数のメンバーがその学生が仕事をしなかったことを
指摘している場合は、その学生に研究室に来てもらうように連絡します。
そして、あなたの自己評価を変える必要はないが、
あなたの評価は他の人の評価と大きく違っていて、
こんなにズレているのではこれから社会で生きていくためにしんちゃんは心配だ
というようなコメントをその学生に伝えます。
そうすると今まで全ての学生が、あまり仕事をしていなかったかもしれません
と話してくれています。
きっとわかっているけど、成績に響くためか、さもしたかのように書いてきたのでしょう。
自己認識はずれていないわけで、それは少し安心です。
このようなグループワークの評価を取り入れるようになってから、
あまり問題がありません(しんちゃんがそう感じているだけかもしれませんが…)。
協力し あって大変な中でもグループワークをうまくいかせる学生たちがほとんどですし、
うまくいかなかった場合でも教員がそれをきちんと見ている、
そして、それを評価に取り込んでいるということで
うまくいかないグループも納得しているようです。
でも、そうしんちゃんが思っているだけかな〜。
グループワークは、日本語の授業だけじゃなくて、社会に出てからもいろいろありますが、
いろいろあってもある程度コミュニケーションをとって助け合ってやってもらいたいな
(というかやらなくちゃな)と思います。

(編集後記)
1.
最近のグループワークではLINEやZoomのビデオ会議を使うことが多いのですが、
学生たちにプロジェクトで大変だったことは何かと聞くとみなが口を合わせて、
ビデオ会議のスケジュール決めですと。
時差と生活スタイルの違いから5-6人のスケジュールを合わせるのは本当に大変なようです。
2.
しんちゃん、ついに100か国訪問達成しました!
第100か国目はエルサルバドルで、スチトトという町を訪問しました。
その町の伝統であった藍染が廃れかけていたのを日本のJICAの援助で復活したそうです。
藍染工房の藍染士さんにしんちゃんが日本人だというと、なんと!工房の中まで案内してくださいました。
藍染士さんの先生も日本人だったそうです。
Arte Añilというとても素敵な工房でした。
みなさんもエルサルバドルにおいでの際はぜひ!

